【完】溺愛したいのは、キミだけ。

宮下先輩は私からパッと手を離すと、颯希に向かってムッとした顔で問いかける。


「っていうかお前、美羽ちゃんのなんなわけ? 彼氏気取り?」


すると颯希は、先輩をじっと見つめ返すと、真剣な表情で。


「……俺は、ただの幼なじみだよ」


「はぁ?」


「だけど、美羽のこと世界で一番大事に思ってんのは俺だから。半端な気持ちで美羽に手出すやつは許さない」


えっ……。


思いがけない彼の言葉に、胸がじわっと熱くなった。


なんだか涙が出てきそうになる。


ねぇ、どうして?


どうして颯希はいつも、私のために一生懸命になってくれるんだろう。


どうして私は今まで気が付かなかったんだろう。


彼がこんなにも私のことを想ってくれていたことに。