ヒナちゃんの目が、私をじっと見つめる。


「私は、美羽には颯希くんが必要なんだと思うよ。美羽はやっぱり、颯希くんと一緒にいる時が一番イキイキしてるもん」


颯希が、必要……?


「それに、子供の頃からずっと二人のこと見てきたけど、颯希くんほど美羽のことを大事に想ってくれてる人はいないと思うよ。美羽だって颯希くんのこと、すごく大事に思ってるよね?」


「うん……」


「今だって、颯希くんと一緒にいられなくて寂しいって思ってるんでしょ?」


「うん」


「だったら美羽のその気持ち、正直に颯希くんに話してみたらどうかな?」


ヒナちゃんに言われて、だんだんと絡まっていた糸がほどけていくかのように、自分の気持ちが整理されていく。


「そう、だよね……」