【完】溺愛したいのは、キミだけ。

あれ? ちょっと待って。


なんかこれ、押し倒されてるみたいなんだけど……。


「さ、颯希?」


見上げると、私をじっと見下ろす彼と目が合う。


「俺ばっかりいつも、ドキドキしてんじゃん」


「えっ……」


熱っぽい瞳で見つめられて、ドクドクと鼓動が早まっていく。


「美羽もちょっとは俺にドキドキしろよ」


そう口にした瞬間、颯希は私に顔を近づけると、そのままなぜかチュッと耳に口づけてきた。


「やぁっ」


ビクッと体が跳ねて、思わず変な声が出る。


同時に全身がかぁっと熱を帯びて。


ど、どうしよう。なにこれ。颯希がいつもの颯希じゃないみたい。


「ま、待って……っ」