【完】溺愛したいのは、キミだけ。

「ウソ。どう調理したらそんなふうになるかな。ちゃんと分量計ったよね?」


呆れ顔で聞いてくるメイ。


「う、うん。たぶん……」


教室中見渡しても、こんなぐちゃぐちゃのケーキ、私だけ。


思わず一気にテンションが下がってしまった。


うぅ、せっかく少しでも料理が上手くなりたくて家庭科を選択したのに、まったく上達する気配ないじゃん、私……。


するとそんな時、隣のテーブルから女の子たちの話し声が聞こえてきて。


「ねぇねぇ、このケーキ、男子にあげる?」


「うん! キレイにできたからあげるつもり。颯希くん、受け取ってくれるかな~」


その名前を聞いた途端、ピクッと反応してしまう。


「キャーッ! マジで? 私もあげようかなぁ。颯希くんいいよね。イケメンだし、優しいし、サッカー上手いし~」


「わかる~! なんかちょっと可愛い系だよね、弟っぽいっていうか。イケメンなのにカッコつけてないところも好き~」