【完】溺愛したいのは、キミだけ。

「わーい! キレイに焼けた!」


「どれどれ~?」


その日の3、4時間目は選択授業の家庭科だった。


今日の課題はカップケーキで、味やトッピングは自由。


お菓子なので、みんなお目当ての男子にあげようなんて言って張り切ってる。


もちろん私だって一生懸命作ったつもり、だけど……。


できあがったのは、得体のしれないぐちゃっとした妖怪の食べ物のような物体。


「げっ、なにこれ……」


なんか私のだけ、爆発してない? しかもココア味で黒いから、ますます汚く見えるというか……。


昔から、料理の腕が壊滅的な私は、今回もまた失敗してしまったみたい。


隣に並ぶメイのケーキはとってもおいしそうなのに、同じ材料で調理したはずが、どうしてこうなるの。