【完】溺愛したいのは、キミだけ。

さらにメイはそんなふうに言うと、そそくさとどこかへ行ってしまって。


それと入れ替わるようにして、颯希が私の元へとやってきた。


「おはよ、美羽」


いつものように声をかけられて、またドキッとしてしまう。


「お、おはようっ」


どうしよう。なんか恥ずかしくて、目合わせられないかも……。


ダメだ。いつものノリで話せないよ。


私が下を向いたまま黙っていたら、颯希が続けて話しかけてくる。


「あのさ、昨日のことなんだけど……」


「へっ、な、なにっ?」


昨日のことって、まさか……告白のこと!?


「その告ってきた先輩への返事って、もう考えたの?」


あ、そっちのことか。


「いや、まだ、考えてないよ」


「そっか」