【完】溺愛したいのは、キミだけ。

するとそこで、玲くんは何を思ったのか急に自分のズボンのポケットに手を突っ込むと、中から紺色のハンカチを取り出して。


それを私の目元にそっと当て、優しく涙を拭いてくれた。


――ドキン。


「可愛いって言ってんじゃん」


「……っ」


至近距離でじっと見つめられて、ドクドクとまた鼓動が早くなっていく。


どうしちゃったのかな、今日の玲くんは。さっきも急に手を繋いできたりするし。


そんなに何度も可愛いって言われたら私、うぬぼれちゃいそうなんだけど……。


「泣き止むまで付き合うし、俺」


ハンカチを片手に、そう言ってほほ笑んだ玲くん。


その優しい笑顔にまた胸がキュンと高鳴って、ドキドキが止まらなかった。


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