【完】溺愛したいのは、キミだけ。

目を輝かせてお礼を言ったら、玲くんがクスッと笑う。


「まぁね。俺も楽しみにしてたし」


――ドキン。


そうなんだ。楽しみにしてたの、私だけじゃなかったんだ。


玲くんもそう思っててくれたなんて、嬉しいな。


「いこっか」


「うんっ」


うなずくと、その瞬間私の左手に彼の右手が触れて、なぜかそのままギュッと握られる。


……えっ?


驚いて彼を見上げたら、玲くんは前を向いたままボソッと呟いた。


「はぐれたら困るから、手繋いでて」


「あ……うん」


ど、どうしよう。玲くんと手繋いじゃった。


なんかこれじゃまるで、彼氏みたい……。


玲くんの手は私よりひとまわり以上大きくて、ゴツゴツしていて、いかにも男の子の手って感じでなんだかドキドキする。


そのまま彼に手を引かれ、二人で映画館の入っているショッピングモールに向かって歩き出した。


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