【完】溺愛したいのは、キミだけ。

玲くんがそう言って、私の手首をギュッと掴み、自分のほうへと引き寄せる。


そして、もう片方の手を私の頭の後ろにまわしたかと思うと、自分の胸に抱きよせた。


「ひゃっ」


ピタッと手や顔が彼の素肌に触れて、途端に恥ずかしくなる。


「頼むからこれ以上、俺のこと不安にさせないで」


――ドキン。


ちょ、ちょっと待って。なにそれ……。


不安って、どうして玲くんがそんなこと言うの?


しかもなんかこの体勢、抱きしめられてるみたいだよ。


肌が触れた部分から、彼の体温が伝わって、自分の体がどんどん熱くなっていくのがわかる。


さっきから心臓がドキドキうるさくて。


なんだか今日の私、玲くんにドキドキしてばっかりだなぁ……。


だけど、ピタッとくっついた彼の胸から聞こえる心臓の音も、心なしかすごくドキドキいっているように思えて。


なぜかそれにまたドキドキしてしまった。


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