【完】溺愛したいのは、キミだけ。

その後、神城くんに「もういいよ」と言われて振り返ったら、彼は無事上下ジャージ姿に着替え終わっていて、回転イスの上に座っていた。


「とりあえず着替えたからもう大丈夫。スマホも無事だったし」


「ほ、ほんとにごめんなさいっ。あの、濡れた制服、クリーニング出しますので……」


おそるおそる申し出ると、神城くんはクールな表情で答える。


「いや、大丈夫だから。べつに家で洗うし。っていうかアンタ、同じ三年だよな? タメ口でいいよ」


「あ、はい。えっと私、3-2の涼川琴梨って言います」


「知ってる」


「え? 知ってるの?」


そうなんだ。喋ったことないのに?


「だって、有名じゃん。三姉妹で」


あ、そっか。それで知っててくれていたとは。


私たち三姉妹って有名だったんだ。