【完】溺愛したいのは、キミだけ。

泣きそうな声で彼に告げる。


「え?」


彼の腕に手をかけ、振り払うようにしてそこから抜け出す。


「ご、ごめんっ! 私、急いでるからっ」


そして、逃げるようにその場から走り去った。


「ヒナ!」


あぁ何やってるんだろう、私。これじゃ完全に避けてるみたいだ。


絶対変だと思われたよね。


でも、やっぱり無理。もう翠くんとどう接していいのかわからないよ。


苦しい……。


どうしたらいいの?


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