【完】溺愛したいのは、キミだけ。

「はぁ……」


思わずため息ばかりついてしまう。


ここ数日ずっと春田さんのことが気になって、モヤモヤして落ち込んでばかりで元気が出ない。


考えても仕方がないってことはわかってるんだけど、翠くんと春田さんのことは、いろんなところで噂になっているみたいだし。


これはやっぱり、ヤキモチなのかな。


あの子の存在を知ってから、今までにない不安な気持ちでいっぱいで。翠くんがあの子のところに行ってしまいそうな気がして怖くて。


そもそも私なんて、最近翠くんとちょっと仲良くなれたというだけなのに。


あんな可愛い子にヤキモチを焼くなんて、おこがましいにもほどがあるよね。


昼休みを知らせるチャイムが鳴ったにもかかわらず、自分の机であれこれ考え事をしてしまう。


するとその時、突然頬にピタッと何か冷たいものが触れて。


「ひゃっ!」


思わず声をあげたら、目の前にはペットボトルのジュースを片手にクスクス笑う翠くんの姿があった。


「ははっ。すげーいいリアクション」


「翠くんっ!」