【完】溺愛したいのは、キミだけ。

見ちゃったから、と言おうとしたら、翠くんがシャツを腕に通しながら再びベッドに腰掛けた。


「いいよべつに。ヒナにだったらいくら見られても」


「……っ」


なにそれ。どういう意味なんだろう。


目の前でシャツのボタンを留める翠くんをじっと見つめる。


だけど、彼が下まで全部留め終えたところで、「あれ?」と声をあげたのでよく見たら、ボタンを掛け違えてしまったらしく、全部一個ずつずれてしまっていた。


あらら、熱があるからボーっとしちゃってたのかな。


「うわ、最悪。間違えた……。でも、もう直すのめんどくせー」


苦笑いする彼に、思わずかけてしまった言葉。


「あ、あの、私が直そうか?」


すると翠くん、一瞬目を丸くしたかと思うと、ちょっと嬉しそうに。


「いいの? じゃあ、ヒナやって」


私はベッドに座る彼の前に立て膝で座ると、さっそく彼のボタンをはずして留め直してあげることにした。