【完】溺愛したいのは、キミだけ。

初めて入る翠くんの部屋は、わりと片付いていて、青系のインテリアで統一されたいかにも男の子らしい部屋だった。


壁には海外のサッカーチームのユニフォームやバンドのライブTシャツなんかが飾られていたり、本棚には漫画やサッカーの本がズラッと並んでいたりして。


まさか彼の部屋にお邪魔することになるなんて思ってもみなかったから、すごくドキドキしてしまう。


翠くんをベッドまで連れて行き座らせたら、彼は私を見上げながら嬉しそうに微笑んだ。


「ありがとな。まさかヒナが来てくれるなんて思わなかった」


「ううん、ごめんね。なんか急に押しかけちゃって。翠くん、大丈夫かなって思って」


「そんなに俺のこと心配してくれたんだ?」


「う、うん」


頷いたら、右手首をぎゅっと捕まえられて。


そのまま私の手を自分の頬にピタッと当ててくる翠くん。


「やっぱ、優しいな」


――ドキン。


私に触れる手も、彼の頬も、すごく熱くてビックリする。


「ヒナの手、冷たくて気持ちいい」


「……っ」