「王妃様も陛下も結構自身の子なのに目線は厳しいですね? でも、合わないは私もレザント王子も互いに思ってるので間違いないと思います」

 王子が各領地に出かける前、彼と話す機会があった。
 彼のほうがやはり王子と言う立場からか、いろんなことへの視野が広くこの王妃と陛下の想いをうっすらと感じ取っていたらしい。

 「しかし、俺はお前とは合わん。お前もそう思うだろう?」

 正面から聞いてきた王子の潔さは好きだけれど、そう言った相手には見れないと私も素直に答えると、王子も頷いて言った。

 「そうだよな。良くて友人ってところだろう? 俺にとってみれば妹みたいなもんだぞ?」

 その言葉に、私は思わず聞いた。

 「王子っておいくつなんでしょう?」

 ここに来て年上という返答に私は頭を抱えた。
 しかも、カーライドさんよりも上だった。
 見た目ヤンキー兄ちゃんなのに、と思いつつ私は王子の妹発言も間違いではないことに気づいたのだった。

 そんなこともありましたと回想しつつ話すと、陛下と王妃様は少しため息をつくと言った。

 「年頃的には問題ないと思うが、そうか。あいつはハルナは妹とみるか。それでは仕方あるまいな」

 その後はあれこれと今後の施策や保育園のことなどを話して食事会は終了した。
 この時着せてもらったドレスは私用に作ったので持って帰ると良いと言われたので、帰りの荷物に入れてもらった。