「昨日ミケーレさんのところのニーナちゃんを短時間お預かりしてここの遊具を確かめてもらったんです。その時にニーナちゃんが下の方にもハンモックを付けて、高い台の下にはマットを敷いてくれたら飛んで降りられると聞いたんですが」

 私の言葉に窓際に設置されているキャットタワーにキャロル先生も近づいて見て、一つ頷くと言った。

 「そうね、この高さなら確かにマットを敷いた方が安心ね。そして下にもハンモックは確かに必要かも。木登りの得意な子ばかりじゃなないもの」

 ニーナちゃん、貴方の提案は的確だったみたいと内心で呟いているとフレイさんは言った。

 「ミケーレ兄さんとこの子は賢いからね。ニーナはよく気の付く子だし、そのまま王妃様にお願いしてみたらいいと思うよ」

 にこやかな話しぶりや、ミケーレさんの呼び方もありフレイさんはどうやらミケーレさんとも関りがありそう。

 「ミケーレさんとフレイさんは親戚とかですか?」

 私の言葉にフレイさんはけろっと答えてくれた。

 「俺の母親とミケーレ兄さんの母親が姉妹なんだよ」

 従兄弟ってことね。歳もそこまで離れてなさそうなところを見て納得する。

 「なるほど、皆さん美形なんだろうなぁ。ニーナちゃんも可愛かったし」

 などと私が口にすると、みんななんだか微笑ましい顔をする。

 「僕らからすると、ハルナ先生が珍しくって可愛らしいく見えるんだけどね」

 その発言に首を傾げてしまう私に、みんなは一様に微笑んでいる。