「みんなは私より耳が良くって、音に敏感だね。だから少しでも怖い、危ないと思ったら大人と離れずに過ごすこと。そして、大人の言うことをしっかり聞いてね。そして、なにかあったらお父さんお母さんに保育園に行こうっていうのよ」

 そんな私の言葉に、メロウちゃんやノノンちゃんは頷く。
 カロンくんは少し考えた顔をした後に聞いてきた。

 「どうして保育園に行こうって言うの?」

 その問いに、私はしっかりみんなを見つつ答えた。

 「ここにはね、飲み物や食べ物や寝るための毛布とかを集めてあるの。ライラさんがここは昔避難所だったと言ってたから。だから危なくなる前にここに来ててほしいの。私もここで過ごすから」

 私の言葉にへぇとか分かった! なんて返事を子ども達は今日は早めに迎えに来た親御さんたちにも、ここをもしもの時の避難所にすることを話してその日はいつもより早くお別れした。