夕方。そろそろ帰ろうか、ということになり、私たちは駐輪場へと向かった。
その途中、球場から戻ってきた水谷先輩と偶然会えた。
今はなんて言葉をかけたらいいのかわからない私は、会いたいような、会いたくないような、そんな心境だった。
でも、せっかく試合直後にこうして会えたのだ。
労いの言葉だけでもかけよう!
そう思った私は、気をきかせて先に帰ったりこちゃんと別れ、先輩のもとへ駆け寄った。
『先輩!
今日は本当にお疲れさまでした』
『いや~、本当にね。
あれ?もしかして、試合、観に来てくれたの?』
『…はい』
『そっか、ごめんね、あんな試合で…』
『そんなこと、ないです!
先輩もみんなも頑張ったと思います。
結果は残念だったけど、頑張ったと思います!』
『(笑)ありがとう!
そんな誉められた試合じゃないけど…。
せっかく、わざわざ観に来てくれたのにあんな負け方して申し訳ない!』
『そんな事、言わないでください!
誰がなんと言っても、頑張ったことに変わりはないですから!
それに水谷先輩は、ずっと野球を我慢して………。
野球部が今あるのは先輩の努力のおかげだと思うんです!
だから、自信を持ってください!
先輩の努力は無駄になってない、これから野球部が続いていくための種を蒔いたのは、先輩たちなんです!
だから、自分を責めたりしないでください!』

