じれったい恋愛…~運命の人に気づくまで~


それでも再び、机に伏してしまう休み時間。


『はぁ、どうしたの?何か悩みごと?』


そう声をかけてくれる、優しい中島君。


顔を上げて思わず困った顔を見せる。


『どした?何か悩んでる?
もし僕でよかったら話、聞くよ?』


悩む。だってまさかこんな心のうちを、中島君に言えるわけない。


『ありがとう!大丈夫!』


そういうと彼は少し淋しそうな顔をした。


『僕になんか言えないか…。

少しでも緑川さんが笑顔になれれば、と思ったのにな…』


こんな事を考えてくれてたのか…。ありがとう!


『ありがとう!でも、自分で解決しないと!』


自分を奮い立たすように言った。


『そっか。まぁ、そう言うなら…。

でも、何か僕に出来ることがあったらいつでも言って!
俺、緑川さんの役に立ちたいからさっ!』


そう言って席へ戻っていった。