『あの、先輩、今まで本当にありがとうございました。
最後に写真を撮らせてもらえますか?』


ぎこちなく、『あ、はい』と返事した先輩。

まずは先輩ひとりの写真をカシャッ!
するとりこちゃんが、


『ほら~!今度は2人で!
ほら、陽子、先輩の横に立って!』


そう言われて、先輩の横に立つと2人の写真を撮ってくれた。

先輩はぎこちなく、笑顔ではなかった。

緊張していたのか、それとも、私と写真なんて、嫌だったのかなぁ…。


それでも、この写真を見て私は、先輩に会えない辛さを紛らわす事ができる。
そう思った。



こうして、先輩たちはこの学校を巣立っていった――。
私たちを残して―――。