翌日、学校へ向かう足取りは重く、夜もあまり眠れなかった。
昨日の隆君の言葉が頭のなかを何度も巡る。
もう、どうしたらいいのかわからない。
先輩に会いたい。
しかし、こんな時にはなかなか会えないものだ。
先輩に会いたい。
せめて遠くからでも、一目でも先輩の姿が見たい。
先輩……。
私たちの教室がある3Fから中庭を挟んだ1Fへ目をやると、ほんの一瞬だけど水谷先輩を見かけた。
辛い気持ちにほんの小さな花が咲いたようだった。
まだまだ足りない。
先輩欠乏症がまた発症したようだ。
でも、私が煩わすことは迷惑をかけることになる。
それがわかってるから、自分から無理に会いに行くこともできない。
あと少しで学校に来なくなる先輩。
もう会えない日々が続くのに、耐えられるかな…。
耐えられる自信がない。

