続・電話のあなたは存じておりません!

 あざといかもしれないけれど、総じてセクシーな下着を身に付けて戦闘態勢に臨んだ。

 しかし、このほんわかとした雰囲気からどうやって色気のあるそれに持ち込めば良いのか全く見当がつかない。

 私は頭を悩ませた。

 この日の為に毎晩欠かさずにボディークリームを塗って、無駄毛の処理もしてきた。

 夜更かしをする事もなく、肌のお手入れには何倍も気を配ったし、お酒でお腹が出るようなヘマもしなかった。

 お風呂上がりのストレッチも頑張って毎日続けた。

 努力の塊を無駄にしないため、とりあえずできる事をしようと思いたった。

 由佳たちのアドバイスを思い出し、或叶さんへのボディータッチを試みる。

 テーブル席では、隣りではなく向かいに座っているので、彼に触れるのは手しかない。

 或叶さんの話に相槌を打ちながら、女性らしい仕草にも気を配り、テーブルに置かれた滑らかな手へ意識を集中する。

 単純に触りたいと思いながら、その口実を探すのだが、意外と見つからない。

「あの、来栖さん」

「うん?」

「指……、綺麗ですよね。その、爪の、形とか」

 ちょっとわざとらしいかなぁと思ったけれど、これは由佳から貰ったアドバイスだ。