続・電話のあなたは存じておりません!

 教科は英語らしいけど、どうでもいい。

 隣りのクラスは女の先生だって聞いたから、どうせならうちのクラスも女の人が良かった。

 同性の方が断然話しやすいだろうし…》

 日記の中の私からは随分と素っ気ない印象を受けた。けれども彼の愛称を呼んで、ああそうか、と妙に腑に落ちた。

「メガちゃん先生、だ……」

 ああ、そうだ。そうだった。

 電話でクルスと聞き、教生だったと告げられ、いまいちパッとしなかったのはこの時から彼を来栖先生と認識していなかったからだ。

 さすがに本人の前では、先生と呼んでいたはずだが、陰ではみんなメガちゃん先生と呼んでいたので、私もそれに合わせていた。

 日記のページを進めた。

《……英語の時間、初めて授業に取り組んだメガちゃん先生が単語のスペルを間違えていた。

 手をあげて指摘すると、先生はすみませんと謝った。

 あせって書き直していたのを見てちょっとカワイイと思ってしまった》

「……ふふっ」

 これ、覚えてるかも。確か、aとeを間違えたんだ。

 この感じだと、メガちゃん先生と話をした内容が確実にあるはずだ。

 私は流し読みをして、その日付けを特定した。