続・電話のあなたは存じておりません!

 一度だけ私服を見た事が有るけれど、綺麗目カジュアルってだけで好みがよく分からなかった。

 アクセサリーを着ける習慣が無いのか身につけて居るのは腕時計ぐらいだ。

 無難にネクタイとかタイピンにするべき?

 腕時計は、多分安物しか買えない。高そうなの着けてたし。

 香水は……今の香りが好きだから変えてほしく無いし。うーん……?

「……あ」

 そこでふと、私の頭に昔の彼というワードが浮かび上がった。

 そういえば、教育実習生をしていた時の彼はどんな風だっただろう?

 勿論アルバムになど写真は残っていないので、姿形を知る術など無いのだが。私はある一つの手段を思い描いていた。

 昔、欠かさずにつけていた日記だ。

 高校生の頃、私には日記をつける習慣が有った。良い事も悪い事も赤裸々に書き綴っていた気がする。

 高二の私と教生の彼が関わっていたのなら、ほぼ確実にその内容を書いているはずだ。

 一人暮らしをする際、生活に必要な物は全て部屋に運んだけれど、日記なんて物は読み返す必要も無いので実家(いえ)に置いてきた。