わたしの本当の王子様は、誰?



「あ、あの、離して?」

そういっても無視。ガン無視。

手を握られてるせいでみんなにみられてるよ。


最悪。

今日わたしの運勢は最悪だったに違いない。



下駄箱までつき、靴をはきかえろといわれて履き替えたものの・・・



「わたし、今日用事あるんだけど・・・」


なに?このまま拉致されちゃうわけわたし?

もしかして彼は王子様じゃなくてどっかのマフィアだったのかもしれない。


それで女を探して・・・・

いやいや。でもわたし全然かわいくないし。

桐生くんだってわたしのことブスっていったし。


そんな妄想をしていたら急に桐生くんが立ち止まってその背中にぶつかった。