朝のホームルームが始まる。


特に目新しい連絡事項もないので、担任の山川先生はいつものように長々と雑談をする。


かすかにどこからかいびきが聞こえる。


いや、達也寝てるし・・・。


すると、窓際の一人の女子生徒がおもむろに立ち上がり、教室のドアを開けた。そして、ろうかで誰かと話し始める。


突然のクラスメイトの行動にクラス中がざわめきだす。


「なんだなんだ、新手のボイコットか!?」


「やまちゃんめちゃめちゃびっくりしてるぞ!」


誰かの言う通り、やまちゃんこと山川先生は、鳩が豆鉄砲を食ったようにぽかんとしていた。


すると、その女子生徒が教室に戻ってきて、クラスのざわめきを突き破るほどの大声で言った。


「生徒会長―!後輩ちゃんがお呼びだよ!」