「お、おはよう、ございます…」

「おはよう。あなたが新しく入る…」

「はい、皐結さゆいことねです」

 私は、受付のお姉さんに挨拶する。

「じゃあ早速、事務所の中を案内するわね」

 お姉さんはそう言うとどこかへ行き、また戻ってくる。

「ごめんなさいね、行きましょう」

「はい」




 私はお姉さんの後を追って、廊下を歩き出した。

「ここが会議室、こっちは…」

 そんな説明をひとしきり聞いて、私達はとある部屋に入った。

「失礼します。皐結さんを連れて来ました」

「君か。あの願書、なかなか読みごたえがあったよ」

「…は、はい?」

 はて、読みごたえがあった、とは…?