「・・・あんなのに頼らなきゃ国体出場も危ぶまれる大成が気の毒で仕方ないです。」
「そこは否定しがたいけど・・。千葉に負ける気がしないわよ。」
フンッと互いに睨みあってると、翔真がやって来て

「あれ、未茉ちゃんは?」

「ちょっなにっ!イ・・イケメン・・!!!ストライクなんだけど!!」
長身で近寄りがたいはずの背丈にもかかわらず、繊細そうな茶色の細い髪質のふるふわのマッシュヘアの翔真を一目見た瞬間、芽依のハートは飛び出そうになるくらい驚き心臓をバクバクさせていると、


「あっ!!翔真ぁあーーっ!!!」

アイス片手に未茉が手を振りながら戻ってきて
「見てっ!!当たったっ!!当たったっ!!」
「よかったね。」
「うんっ♪食べるー!?」
「うん。」
「あーんっ!!」
仲良さそうにくっついてアイスを食べさせ合う二人を見て、

「男なんかとチャラチャラしやがって・・・」
羨ましさと憎さ半分にひきつってると、何かに気づいたように、
「え…あ、待って!翔真って言った!?もしかして湊翔真!?」

「え?」
名前を訪ねられて翔真は芽衣に視線を落とす。


「愛知にいたよね!?私がミニバスの試合で愛知に行った時、1対1したよね!?」

「え…」
「私、菅原芽衣!覚えてない?」