「ねーっ!!男子の試合始まってるって!!」
「えっ!?」
女子部員達に促されると急いで選手や応援の人達の波をかきわけて隣接する会場へ向かった。
「ベンチ入りしてるのに健さん出ないのぉ?!」
「アップもジャージ着たままだし、出なそぉ。せっかく新幹線乗ってここまできたのにぃ~」
全国のスター兄弟見たさに詰めかけた女子ファンが会場を埋めつくし、一斉に健のアップ姿をスマホを向けて追っている。
「スター兄弟だ!!うわっ、生で見ると存在感やべぇな!!」
「プレーみたいなぁあ!!」
「今年のインターハイは惜しかったからなぁ。国体でキングと戦って優勝してほしいなー!!」
男女問わずスター兄弟のファンは多く、今か今かと待ちわびている。
「うわっ!男子は初戦茨城かぁ!結構やっかいだな。」
千葉茨城はミニバスから関東でも一、二を争う強力地域だったので女子達はそう言ってみたものの、
「あの10番!!もしかして世田中の湊か!?」
「あれが噂のSHOWDUNKか!!!」
ーーダンッ!!!
試合が始まると、豪快にネットを揺らすワンハンドダンクを決め、
「「うわぁぁあっ!!!」」
「湊くぅーーん♡♡」
会場では翔真のプレーに湧くと、
ーーバッシィン!!!と物凄い音を立ててマイクが相手チームの選手をぶっ飛ばす程の勢いのあるブロックに、会場が震え上がる。
「なんだあのパワー!!あの白人のダンクも負けてねぇな!!」
「すげぇ空中戦!!あんなスピードで打点高くブロック出きるなんて普通じゃねぇよ!!!」
王子の外国人留学生のブラウンが195cmと、息のあった元世田中コンビの2mのマイクと190cmの翔真がいる高さある三人の迫力あるプレーに会場中が興奮の渦に包まれていた。



