次の日いよいよ予選のトーナメント初戦の朝を迎えた。
「うおりゃぁぁぁあっ!!!」
出発前の軽い朝練にも関わらず未茉のシュートを大声を出して叩き跳ねる静香。
「何すんだよっ!!静香っ!!シュート練だろっ!!」
「ハンッ…そんなシュートが予選で通用するわけないやろ。」
「なんだと・・・この野郎!!!!来いっ!相手になってやるっ!!」
「望むところやで!!!」
そんな騒がしい二人を見ながら田島はため息をつき、
「あの二人連れてくことでもうすでにファウル取られそうなんだけど・・・。」
「何があったんですかね。すげー歪み合ってますけど。」
仲良かったり悪かったりする謎な二人を見ながら石井も呆れた表情を浮かべる。
「この裏切り者めぇぇえっ!!!」
ーードンッ!!!と思いっきり身体をぶつけて静香は未茉のボールを力づくで奪い取りシュートを決める。
「今の明らかファウルだろっ!?」
「うるさいっ!!すでにあんたのその鈍さがファウルや!!!」
「鈍いのはお前の反応だろっ!!?」
「親友を応援するふりしといて自分ばっかりええ思いしおって・・今にバチが当たるで!!?」
「しょーがねぇーだろっ!!?匠兄があたしのこと好きなんて知らなかったんだからっ!!」
「ぐがぁぁあああっ!!!かまととぶりやがって!!!」
すでにボールじゃなくて胸ぐらを掴みあって喧嘩をする二人。
「え・・・匠さんも白石を好きだったわけ?どんだけよあの女・・・」
「確かに静香じゃなくても腹立つ女だなぁ・・・」
それを聞いた田島と石井はイラッとするのであった。