「ああ。知ってるけど教えねー。」
「……!」
驚く翔真の反応を確かめた後、後ろの扉をあごで指して、

「匠と一緒だよ。」

「……」
「告白されてる。」
「そう、ですか。」
翔真は少しだけ視線を落としながら扉の方を見るも動かなかった。

「邪魔しねーの?」
「まさか。しないですよ。」
「なんで?自信があるから?」
「自分がされたら嫌なことはしないですよ。」

「…へぇ。」
そういうところは、自信からくるものなのか、思いやりからくるものなのかと、分析するように考えてる健の様子に気づき、

「なんです?」
「いや、実は俺も五分前に未茉にコクったんだけど。」
「えっ・・・?!」
「二回目の告白。」
「それは間違いなく邪魔しにいきましたね。」
「うぜー」