「人様に迷惑までかけやがって反省しろぉおおっ!!!!」

宿舎に帰ると案の定、竹刀を振り回す神崎監督に雷を落とされた未茉は一人廊下で正座をさせられていた。

「カッカッカッカッ!!!まぬけやなぁ~~~未茉はっ!!」
静香には指差されながら笑われ、
「うっせぇっ!!静香だまれっ!!!」
「あっ、立ち上がったらアカンで!!監督に言いつけるで。」
「くぅっ・・・。」
ガルルルッと猛犬のように今にも勢いよく食ってかかりそうな未茉の前を、
「しっかり反省して明日勝てよ。」
風呂上がりの田島と石井が横目で見ながら、呆れるでもなく興味なさそうにスタスタと通りすぎてく。

「・・・おう。」

「未茉、平気か?風邪ひいてないか大丈夫か?」
ふて腐れながら返事するとそこへ心配そうにやってきた匠が屈んで未茉を覗きこむ。

「匠兄っ~~~!!もー最悪だよぉ!悪気なんかなかっ……」
優しくされて飛び付こうとするも、

「たっくみさぁぁっんっ!!いよいよ明日は本番ですねぇっ!!緊張しますやん♡♡♡」
「あ…ああ……」
見ていた静香がたまらず二人を引き離そうと匠の腕に飛び付きながら言い、
「そやっ消灯の時間までよかったらうちの部屋でお茶でもしませんか?!」

「・・・・。」

未茉は目の前で繰り広げられる静香の丸出しの下心をジトッ・・とした目付きで睨みながら正座をし続ける。