「静香!?お前大丈夫か?」

「なんや。そんな心配することないで。」
第2Q終了ハーフタイムのブザーが鳴り響くと一目散に未茉は静香の元へ向かった。

バンッ!と背中を叩くと、
「いてぇ!」と静香は涙目になる。

「なんだ、やっぱいてぇじゃねーか。お前結構当たられてたもんな。」
「分かってて叩く奴おるか!!」
「後半は石井さんも出ると思うし、頼むぜ。」
「任せときぃ!」
笑顔で返すも静香の背中の痛みがジクジクと傷んでくのも気になった。
「中林、一応トレーナーに見て貰え!」
神崎監督と共に慌ただしくと静香は更衣室へと連れてかれた。


「湊!」
「!」
コートサイドで未茉が来るのを待ってると、あとを追いかけてきたららに呼び止められ、
「私も未茉に声かけたい!湊行くの早すぎだから!」
「え…」
ららの後ろを見ると不破までくっついてきてる・・・。

「な…なんだよ!!!俺ぐらいのBIGスターが一人であんなとこに座ってられねーだろ!?」
「…別に何も聞いてないですけど…」
「いや聞けよ!!!俺ぐらいのBIGだと」
耳を引っ張れ大声を浴びさせられてると、

「あ、不破さんに湊さんですよね!!?」
「さっき大活躍してましたよね?」
「不破さん前からファンで…」
目立つ二人はコート隅にいても、女の子達に数人に囲まれてしまった。
「一緒に写真いいですか?」
「あ、わたしもー!!」
囲まれてる二人を見て、女の子達が次々と押し寄せ人だかりができてしまい、

(どうだ!!!俺様のモテ具合を思い知ったか!!)
と、ららへと痛烈などや顔を浮かべる不破に、
「騙されてる・・・」
そんな二人を遠巻きに見て、湊はともかく竜之介はありえない。とららはきつく睨み返した・・・。