「なんだ今のシュート…」
「またまぐれか…」
「そんなにまぐれが通用するか…?相手愛知だぞ?」
「エマを交わしたぜあの6番…」
何者だよ…!?と会場中がどよめいた。


速攻でディフェンスに戻る未茉の後ろ姿を田島は見ながら、

(大成と明徳で今試合しても、きっとうちが圧勝する。
でも、コイツだけはエマを交わせる。
…私がどんなにしたくてもできない判断を瞬時にできてしまう。
この個人能力の高さはこの先どんなにバスケを続けても越えることができないだろう。

…悔しいけど。)


ピーー!!
「白、5番!!」
「「また石井のファウルだぁ!!!」」
エリーがタフショットを打たされるが、見事に決められ、シュートモーションでのファウルで、バスカンも決められてしまい、三点も与えることになった。


「石井さん…3つ目…」


第1Q
なんとか愛知相手にロースコアーに押さえられたものの、
14対7
未だに相手のペースを乱せないでいて、同時に相手のディフェンスも成功されてしまっているのだ。

そして5ファウルを恐れ、石井が一度ベンチへとあまりにも早く下がることになった。