「「ぷはははっっ!!なんだアイツー」」
と、会場中の笑い者になるものの、
「おい・・・静香にお前なんかしたのか・・」
ブルッ…と悪寒が走る東京代表男子だったが、何かを察知したマイクは匠に尋ねると、
「…いや、勝ったらデートしてくれってお願いされて」
「それでオッケーしたのか!?お前・・!!?」
「ああ・・ほらそれで名古屋第一に勝てるなら全然いいじゃないか!?」
「や、そりゃいいけどお前・・・相手は静香だぞ・・デートだけですむか・・?」
「え・・・」
「あんなこと言ったらもう匠さんのことは彼氏だ思われてますよ。」
早乙女がさっきの投げキッスの意味を理解した。
「デートの日に押し倒されて妊娠とか。」
「で、そのまま結婚だな。」
真顔で冷静に言いたい放題の男子に、
「そっそんな脅かすなよ!!」
匠は焦って髪をかきあげるが…
「「いや・・脅しじゃないぜ。」」
静香というものをまるでわかってない匠の鈍さに呆れていた・・・。
『桜蘭学園女子二年、前園ユリさん』
「前園がスタメンかよ…!」
「いきなり復帰で大丈夫か?」
「勝負してくるな…神崎さん。」
続いてコートへユリの登場に再びざわめく東京代表男子達だった。
(しかし昨日過呼吸起こしてぶっ倒れたばかりでどういう心境の変化か?それとも翔真と…)何かあったのか、とマイクは翔真の方を見ると、
「ん・・!?どこへ行ったんだ!?」
さっきまで隣に座っていたはずなのに、忽然と姿が消えていた。



