TIPOFF!! #LOVE AUTUMN





女子の第三試合が終了すると、いよいよ愛知対東京だった。
前の試合の選手がコートから去ってくと、

「どこの礼儀知らずかと思ったら、やっぱりあんただったのね。白石。」 

息を弾ませ流れる汗を拭いながら、こっちにやってきたのは、

「ああ、お前は確か千葉の…」
「菅原芽依!!何回も対戦してるのに一体いつになったら名前覚えられるのかしら?そのすっからかんの脳ミソは!!!」
同じく国体関東予選を突破した千葉代表のルーキーの菅原に頭を掴まれぐらんぐらんと回される。

「しっかし湊君はさっすがの活躍だったわねぇ~もぉっ益々好きになりそう。なのになんであんたみたいな女好きになったのかバスケ最大の都市伝説よ!!」

「うっせーな!!!どいつもこいつも湊湊って!!」
「なっ…なによ急にそんなキレて」
ただの八つ当たりともしれず少したじろいでると、

「なーんや激弱菅原、国体なんかよう出れたな!!」
隣から静香が見下すようにやってきた。

「誰が激弱よ!!余裕の一回戦突破よ!!スコアをよぉーく見てみなさい!!スコアをっ!!」
電光掲示板を指指しながら、北海道対千葉の試合はダブルスコアをつけての千葉の圧勝だった。

「「おお、奇跡奇跡っ!!」」
未茉と静香が声を揃えて拍手すると、
「誰が奇跡よぉっ!!!実力よ!!!ま、あんたらはこの試合で敗退だろうけど!!」
おっーほほほっと高らかな声を響かせるも、

「ふっふっふ。残念やな。愛知には気の毒やけど、我が東京が国体優勝するんや!!なんでやか分かるか??」
じわりじわりと芽依に顔を近づけながら微笑む。