TIPOFF!! #LOVE AUTUMN






「東京、次一回戦で愛知とかー。気の毒だな。」
「本当だよ。まるで決勝カードでもいいくらいだよな。あ、あの6番と8番可愛いー。」
「東京って大成女子も強いけどな、さすがにエマにはかなわないな。」
東京女子が通路を歩いてく姿を見ながら観客は戦う前から勝敗を見据えていた。


「愛知の女子って会場入りしてないんだな。」

次の試合までの繋ぎの時間コートでアップしているが、愛知の女子の姿は誰も見えない。
「もう来るんじゃん?愛知はどんな試合もいつも結構ギリギリまでゆっくりしてんだよ。」
シュートを打ちながら対戦したことある田島がそう答えると、

「ふうん。え、あ来た!!」

その時、愛知代表女子が会場入りをしてきた。先頭を指さす。
「あ!ジャイコだ!!」
「ジャイコ・・・??」
聞いたことないあだ名に驚いて目を見張るとそこには、愛知の不動のセンター明菜がいた。

「ああ、合田だからか。」
と、みんなは納得してると・・・

「今日も顔に似合わねー可愛いリボンしちゃってるんだな!!!」
彼女のトレードマークは、ごつい見た目とのギャップが激しいポニーテールにリボンだった。
((やば・・・))
と誰もがそう思いつつ、あえて触れずにいるとこだが、それをあはははっ!と未茉だけが豪快に笑い出す。

「んっまぁ!あなた相変わらず不躾な人ねぇ!!この野蛮人!!」

「あ、わりぃ、わりい」
「今日は湊君に会えると思って新しいリボンにしたのにぃ。」
「あ・・?」
「情熱の赤♡早く私の気持ちに気づいてって♡」
「気づいても迷惑かもしれねーな。」
「ぬぁっ・・ぬぁんですって!!!」
真っ赤な顔でどっかん!と怒り噴火寸前で震え出す・・・