「それより匠さんがうちのことなんて言ってたんや?!」
「あ、さっき」
「さっきなんや?」
顔をぐいぐい近づけてきて問い詰められるらら。

「静香ちゃんはいい子だって、私達の前で言ってたから」
「なんやて!!?ほんまか!?」
「ほっ本当です」
(顔近っ・・・・)
「そんな改まってみんなの前でええ女言うて遠回しにアピールせんでもええのになぁ~~」
急にデレッと顔がにやける静香に、

(いい子=ええ女・・・?全然違うけど・・。)
いいのだろうか…とららはひきつる。

「まぁ、もし?もし?ってしつこく言うんやったら、もう一回くらいチャンスあげてもええんやけどな!!がっははは」

「・・・・。」←呆気にとられてる。


「じゃ、不破は地味なおたくにあげるとするわ!なんやよく見たら大した顔しとらんしな。二人お似合いやで。」

「は・・・・?」
ピキ・・とららの中で何かがぶちギレる音がする。

「ん、んんっ!!(ブッ殺す)」
真っ赤な顔して暴れ口を塞がれたままの不破の顔を静香は見下し、

「あぁ~~うちはなんて罪な女なんや~~~♡♡うちという存在がこんなに罪なんやなぁ。」
立ち上がり体をくねらし困ったように踊りだす。

「ほな不破っ!未練タラタラやからってうちにしつこく付きまとったらあかんで!!」
さいなら!と手を振り軽快に立ち去ると、

「て…てっめぇ!誰がだ!!誰がお前みたいなブスに付きまとうかよ!!!!」

あまりの静香劇場にあっけにとられて、ららは手を緩めてしまい、不破は会場中に響き渡る声で怒鳴ったのであった。


「静香はまだ白石連れて来ねーのかよ・・・」
「15点差もつけられて2Q終わっちまったじゃねーか・・・最悪・・・」
一方、神崎達は今だ連れてこれない静香にイラついていたのであった。