第一Q終了、京都のガードのスティールで走られアリウープで
「おりゃぁっ!!!」
センターに強烈なダンクを決められ、
「「うぉぉおおおおっ!!!」」
京都のプレーに大盛り上がりで会場中が沸いた。
「完全っ、流れが京都じゃん・・・。」
「10点差ついてるし、東京得点8点て・・・。」
マイクを完全に封じ込まれてる苦しい状況で、女子のシートでは田島がまずいと頭を抱える。
「あー!!健さんカムバック!!」
「いやいや、ここは落ち着いてる湊がどうにか流れを変えるしかない!」
神崎はなんとか流れを変えてくれと願いながら、コートにいる翔真を見るも、
「ん・・・?」
やはり気のせいではなく、こちらを見ている。
「いいか、焦るな!!しっかりプレッシャーかけてけっ!!!ディフェンスリバウンドは必ず取れ!!」
練習と違って動きの固い東京メンバーにベンチではいつもは温厚な工藤監督が激を飛ばす。
はぁはぁはぁ…
二人がかりでかなりハードにディフェンスをくらうマイクも格上相手の京都に息が上がっていた。
(やはり全国屈指のプレーヤーだな。湊と匠やブラウンがいても一筋縄ではいかないか…)
「おい、翔真大丈夫か?」
一応、一年の翔真を気遣うと、
「はい。」
大して息も上がってないし、心ここにあらずのふわっとした答えが返ってくるので、
「お前・・・また集中してねぇな。」
「してますって。」
ぷいっとコートに戻ってまた客席の方をチラチラと見ている。
「お前・・・まさか・・・」
その分かりやすい行動に、
「静香ぁぁあ!!!今すぐ白石を連れて戻してこい!!!」
女子ベンチでは、神崎が大声で指令が出た。