「白石、お前男子の応援行かないの?」
「まだもう少し練習してきます!」
宿泊先近くの体育館では練習を切り上げ女子は、アリーナへと移動をするため荷物をまとめてるが、未茉だけはシュート練習をやめなかった。
田島と未茉の攻撃を起点とした神崎監督もチームとしての仕上がりのよさに自信を持っていたが、その表情はまだ納得いかないようだった。
「…白石、付き合おうか?」
黙々と一人シュートに打ち込む姿を見て、前原はパスだそうか?と声をかけた。
「サンキュー!大丈夫っす!!」
「…」
いつもと変わらない笑顔だったが、前原も彼女に違和感を感じていた。
「…」
ダム……
誰もいなくなった体育館で未茉はゆっくりと静かにドリブルをつき、
ゆっくりと、シュートを放つ。
一瞬、バックボードに当たるもゴロゴロと音を立ててネットに入ってく。
「…違う。」
角度を変えて打っても空中からリングへ落ちる時のいつもの軌道じゃないのが分かる。
10年以上毎日何百回も同じものを見てきたから分かる。
ゴールに向かってリリースの時、指の違和感が否めなかった。
「まだよくなってないのか?」
「!!!」
ビグッと驚いて振り返るとそこには嵐が壁に寄りかかり立っていた。
「嵐…!!?おお!!なんだよ急に!?びっくりすんだろーが!!!」
駆け寄ろうとするが、スッと避けられてしまった。



