「ねぇ、竜之介!後で湊達の試合見に行こうよ!!」
ずかずかとさっさと前を歩く竜之介の服の裾を引っ張りなから提案する。

「…お前、相変わらず翔真びいきだよな!!翔真にはあの女がいるっつーのによぉ!!」
「ねっ!付き合ったのかな!?あの二人!!」

「まだだろ。」 

「え?さすがに付き合ったんじゃないのかな?!恋敵の健さんもいないし。」
「アイツが白石と付き合ったらもっとウキウキと花飛ばして馬鹿みてぇに嬉しい面してんだろ!!!」

「ウキウキって・・・。」
でもなんかじわじわと面白くてららはぷぷっと吹き出すように笑いだす。
「あんだよ!!なに笑って」
「だって竜之介、湊のことよく分かるんだなってあははっ!!」

「分かるに決まってんだろ!!!アイツが愛知にいた時は6年以上同じチームでやってきてずっとこの俺様の一番の奴隷なんだからよ!!!」
「・・・奴隷って・・・」


「相当拗れてんじゃねーのか!!?死にそうな目してたぜ!アイツ。」


「え…」
多分そんなこと誰も気づいていないだろう。思いがけない不破の言葉にららは驚いた。