「いってぇ~あんだよ。ららは名古屋のマネージャーだぜ?」
むうっと膨れる未茉に、
「余計に悪いだろ!!これから戦う敵と仲良くする馬鹿いないだろ!!」
再び怒鳴られると、


「心配には及ばねーな!!!」

仁王立ちになり、高らかな笑いと共に笑われたのは、愛知県代表男子のエースの不破だった。


「コイツらの手の内なんか見なくても、初戦で愛知女子にこてんぱにやられて、どうせご帰宅なんだからよっ!!」

「うぉー!!不破ぁ!!お前元気かよっ!?」
嫌みを全く聞いちゃいない未茉は久しぶり!!と不破に抱きつくと、

「・・う!!?」
不意打ちに未茉に抱きつかれ、不破は耳まで真っ赤になって思わず固まってしまう天の邪鬼な奴・・・

「え、なにここにも白石はモテるわけ?」
「もうマジでいい加減ぶっ殺してやりたいー。」
性格はともかく、全国イケメンプレーヤーとして名高い不破まで魔性の女の手に堕ちてると思うといい加減、田島達の苛々はMAXだった・・・。

「竜之介、何真っ赤になってるのよ・・」
すかさずその姿を見逃さずららに突っ込まれると、ハッと我に返り、

「なっなにすんだよ!!おめぇは!!!いっ…いくらこの俺様がカッコいいからって、ただで抱きついてんじゃねーぞ!!!」
ららの言葉にハッとして、バッ!!と勢いよく体を突き放す。

「え・・なに不破ってカッコいいと思ってたけど、こんなバカなの・・?」
田島も石井も動画やコートでしか見たことなかったので彼の生体に少し疑問を覚えた・・。