「よし!!大盛況!!無事終了だな!」
「閉会式行く準備しようぜ。」
「うちのクラス模擬店一位狙えるんじゃね!?」

1Bでは疾走中の受付を終了し、和気あいあいと笑顔で後片付けを終えて続々と閉会式が行われる体育館へと移動を始める。

「ベストカップルの発表楽しみー!」
「湊君の告白かっこよかったよね。白石さん答えてくれるといいなー!」
「うちのクラスからベストカップル誕生してほしー!キタロー頑張ってたしね!」

投票したカップルが一位になると投票した者にも賞品が貰えるため、想像を膨らます生徒達だったが、

「ねぇ、そういえば白石さんは?」

椎名が時計を見ながら当の本人を探すと、
「そういや…見てねぇな。」
結城も辺りを見回した。


さっきチアで見て以来見かけていない。

チアが終わってから教室に戻ってきた気配もなかった。

「湊君みたいにファンに捕まってるとか?何かされてるとかないといいんだけど…」
「オタクファンもいっぱい来てたしな。でも翔真と回るって告白するって張り切ってたろ?もしや今ごろ二人で抜け出したんじゃねーか?」

「でも白石さんのスマホも受付に置きっぱなしでチアの格好でどっか行くなんて…」
「そうだけど途中で翔真に会って遊んじまったっとか、アイツならありえそうだし!」
アイツのことだからなんだか心配損な気がするぜっと言うも、

「もう体育館に行ってるとか?」

全力疾走で戻ってきた翔真が結城の肩を掴み、
「おわっ!翔真!お前どこ行って…」
「未茉ちゃん戻ってきた!?」
「え…お前ら一緒じゃなかったのかよ!?」

「白石さんチアから戻ってないの!しかもキタローも突然いなくなっちゃって…」
椎名も心配そうに駆け寄ると、妙な胸騒ぎがぬぐいされなかった。