最終の女バスのチアの公演は、試合や普段でも見られない可愛らしいミニスカートにボンボン姿で七色ライトに照らされ音楽に合わせて踊るその姿は、見事観客を集め大盛況、大成功だった。

「「白石さぁーん♡♡」」
「カワイー!!!」
最後の決めポーズと共に、観客はヒューッッと口笛を慣らしながら拍手喝采を彼女達に向けた。

「未茉ー!!可愛いー!!!」
莉穂が大声で手を振るも、未茉は他校のファン達や取材のカメラに揉まれてて声がかきけされてしまい、気づかない。

「か、か、か、か、可愛いい・・・!!!」

「荻山君!鼻血!!」
莉穂は持っていたティッシュを渡した。

「大丈夫です…美しすぎる未茉さんを拝見したらあまりにも輝かしくて眩しくてまばゆくて、見てはいけないものを見ているような…」
天に召されたかのような虚ろな目をしながら鼻にティッシュを詰め込むオギタク。

「まさか未茉の知り合いとは…」
「はっはははい!!お知り合いになってほんの四十三日と三時間余りになります!!僕の人生にとって最も光輝かしい時になりました!!」

「最もって・・・荻山君、世界で活躍する日本屈指のサッカープレーヤーなのに・・・。」

未茉のモテぶりがとんでもないところまで広がりを見せ、開いた口が塞がらず絶句する莉穂なのであった・・・。