『はいはい!!観客の皆様もまさかの全国公認の美男の登場に興奮も声援も鳴り止まないかんじですね!隣にいるだけでオーラ半端ないっすね!!』
『なんでも健さんは、白石未茉さんの幼なじみなんだとか!?』
司会の二人は、健にマイクを向けると、


『あー、はい。まぁなんでも知り尽くしてる仲じゃないっすか。』

『おおおっ!!なんでもぉ!!?意味深っ!!例えば?!』
会場には動揺の声が広がると、


『それは、ご想像にお任せ致しますよ。』
得意のはぐらかしの笑みを浮かべると、
『うわっなんかエロ!!』
『もう存在がエロス!!』
司会者の二人も照れて盛り上がる。


『強力なライバルが出現中ですが、ズバリ自信の程は?!』
『んー。一位になれるんじゃないっすか?余裕で。』

「「おおおおっ!!!!」」
「かっかっかっこいい…!!」
自信満々のそのオラオラさに会場の女子達は目をハートにしていた。

『強力なライバルが出現されていますが、愛する白石さんへの気持ちに自信のほどは?』


『未茉への気持ち?負けたと思ったことはないですね。』


「ああーあんなこと言われちゃって。負けてらんないんじゃない?湊。」
健への歓声が上がる中、鈴木はにやにやと微笑みながら煽り、

「ベストカップル、白石とダントツの一位だったわよ。」

「え・・・」
そんな催しイベントがあることも分かってなかったが、相手が他校であり、しかもシャレにならない相手に翔真は焦ると、


『湊。ランクインもされてないぜ。お前。』

そんなやりとりを知ってか知らずか、わざとらしく健は、いつの間にか存在に気づいていたのか、ステージから翔真を見下ろして微笑んで挑発すると、


「受けてたつに決まってるだろ!!」


ムカッとした翔真は、思わず勢いよくステージをひらりと駆け昇る。


「っおいっ・・・翔真ぁあ!!!?」
目にも止まらぬ早さで自分の前を横切ってく翔真をマイクは目を疑いながら、

「アイツ・・・まだあんな体力残ってやがったのかあの野郎・・・」
やっぱり俺は弄ばれてたんだな。と怒りがこみ上げるマイク。