「あ、ほんとだ。未茉、俺ら今んとこベストカップル1位候補だぜ。」

健は、あっちこっちに設置された大型ビジョンのリアルタイム投票を指差す。

「あぁっ!!?」
身を乗り出しそのビジョンに目をやり確かめると、


一位・白石未茉🖤星河健

二位・湊翔真🖤前園ユリ

三位・白石未茉🖤荻山拓哉
五位まで貼り出されてたが未茉と翔真の組み合わせでは名前はなかった。


「クッ…ハハハハハッ!!マジおもしれぇっ!!」
面白いことになってると健は体を捻らせて笑い出す。
「っーか、他校の相手でもいいんだな。オギタクってサッカーのか?モテモテだな。」
半分他人事のように話すので、

「笑い事じゃねーんだよ!!あたしは今日翔真にかっこよく告白…」
といいかけながら、言う人を間違えてると、とっさに気づき思いっきり自分の手で口を塞ぐと

「へぇ。今日告白すんだ?」

「あ…あぁ」
改めて確かめられると目を反らして思わず声がぶれてしまう。
そんな彼女の様子をすぐに察知し、
「じゃー俺、和希は莉穂に任せて帰るとするわ。」
「えっ!もうかよ!」
「ああ。また明日な。」
あっさりと後ろ姿で手を振り去ってく健は、
(来てるんならマイクにだけ会ってくかな…)
と歩いていると、

「あっ!!ちょっとちょっと!!ベストカップル大本命の健さんっ!!」

ベストカップル進行役の二人に発見され体育館へと引っ張られてく。