一方、その頃体育館周辺では、


「「ゼェ…ハァゼェハァ…」」

息の上がった二人がいた。
「ギブアップしろ翔真は…ゼェ…」
気づけばあれから走り続けたマイクがいよいよ翔真を追い詰めたのであった。

「マイクさん…もう降参です」

白旗をあげ大汗を流し息を切らしながら地べたに座り込んだ。

「フッ…」
余裕を演じるマイクであったが同じく大汗を流し息を弾ませながら内心降参する翔真にホッとすると、

「さぁっ!特訓だっ!!!俺と1ON1やるぞ!!」
「ぇえっ!!?」
問答無用とばかりに肩を捕まれマイクに引きずられるように連れてかれ、
「マイクさん俺文化祭の実行委員…」
「そんなの結城にやらせればいいだろう!お前は文化祭の実行委員を口実に国体の練習をサボり続けたんだからな!今日は明日に備えてみっちり練習だ!!」

「そんな・・・」
マイクから逃げ回るだけでもう体力など残されていなかった・・・。


そのまた一方では、
「ちょっと!あの人超ーかっこいい!」
「なんか見たことある!」
「やばっイケメン!」

模擬店が続く廊下を健は彼女の行きそうな所を考えて歩いているだけで行き交う女の子達に振り返られてるも、

「未茉が行きそうなとこったら食い物だろーな~」

周りの目がハートの女の子達の釘付けの視線もお構い無しに探してると、

「ん?なんか陰気な集団が・・・」

怪しげなオタク達がこぞって並ぶ前を通っていく。

「きゃあー♡♡健さぁんっ!!?」

背後からは一年の女バスの相沢が健の存在に気付き声をかけると、

「あれ、確か女バスの」
「相沢ですぅ!!もしかして白石さん探してます!?探してますよね!?」
「ああ。うん探してる」
「こっちですこっちにいますよ!!!」

嬉しそうに健を調理部と男バス共同の喫茶に案内し、連れてく。