「ねぇ、結城君。」
莉穂は未茉に見つからないように1年B組にやってきて疾走中の呼びこみしている結城に声をかけた。

「あっ!確か白石の友達の…」
(可愛いな…なのに落ち着きはなってて上品。さすがお嬢様。)
なんで白石の親友なんだろう・・・と思ってしまうくらいだった。


「湊君知らない?」

「翔真ならこっちが呼んできてほしいぐらいだよ。マイクさんと追いかけっこしてどっかに消えちまって、今ハンター一人足らねーし」

「そう。」
「何か用だった?」
「未茉をきっぱり振ってて言おうと思って。」
にっこりと微笑むと、
「え・・・」
可愛い顔で平気で毒を吐く彼女に震えると、

「結城。俺、翔真探してくるよ。前園さんが来てること伝える。」
ハンター代理の三上が少し苛立った表情でホールから出てきた。

(…翔真昨日言ったってたよな…全然納得してないってことじゃん。ダメじゃん。ていうかしつこすぎるだろ…)
その無神経さにさすがの三上も我慢の限界が来ていた。