『我が明徳学園の代々伝わる伝説の一つ、文化祭で告白を成功し、より多くの票を獲得したベストカップルは、未来永劫幸せになれるというこの大都市伝説ベストカップル賞!!早くも大金星、白石さんの登場ですね!!!』

「えっ、あの人ってCMの!?」
「サッカーの!!よくテレビに出てるあの…」
体育館ではオギタクの存在に気づくと、一斉にざわめき始め、
「嘘!!本物!?やばい!!」
「かっこいいっ!!」
きゃぁあああっ!!と予期せぬ大物スターの出現に女の子達の声がざわめきだし、スマホを向け始める。

『しかもぉぉお!!これはまた超スペシャルゲストですね!!なんと若き日本の至宝サッカー界の大スター荻山拓哉君だぁああ!!』

「「わぁぁあああっ!!」」
ピューっ!!!
盛り上げるアナウンスと共にどっからともなく口笛が鳴り響き、

『さぁ、どうぞ!!荻山君!まだまだカップルエントリーには間に合いますよ!!』
「そうですか!?では…お言葉に甘えて失礼致します。」
こほんっと咳払いして、直立不動で真っ赤な顔で未茉を見つめた。

「昨日の電話、気になってしまい、一睡もできませんでした!!今日文化祭だっていうから会えるかなと思って…」
「ほんとわりぃ!!ルリちゃんのことは」

「違う!!ルリちゃんのことじゃない!!!俺が気になるのは、未茉様のことです!!!」

「え」
オギタクは、彼女の手を引き、膝まづいた。