「次の日国体だし、チアって結構激しく動くし。無理するとこじゃないでしょ。」
「んー、そうっすねぇー。でもせっかく覚えたし、みんな嫌な衣装着てやんのに自分だけやんねーのもなぁ・・・」

首を傾げながら考える未茉に、気遣いを示す前原に矢野や二年女子部員達は温かい目で見てるも、

「まぁ、リズム音痴のあんたが加わったら評価落とすだけかもしれないし。」
「確かに。」

「ひでぇ!!矢野さんたち!!!」
冷たい矢野達の言葉にべそかきながら反論するも、あんなに毛嫌いし仲違いしていたのにも関わらずも気づくとひとつになり始めたことに一年女子達も嬉しくほほえましくその光景を見ながら、

「大丈夫っす!頑張り…」といいかける未茉に、
「そうよ!!白石さん頑張ろっ!!無理そうなら左使わないで踊るのよっ!!健さんもくるかもしれないしっ♡♡」
きゃあっ!!と一年女子達は一斉に甲高い声をあげ始めた。

「「は・・・?」」
意味が分からない未茉と前原達は聞き返すと、

「白石さんはいっぱい目立って健さんとベストカップル投票で一位になるのよ!!!」
意気込んで未茉の手を掴み、みんなが応援するかのように頷き集まってくる。

「は!?なんの話!?あたしは翔真と」

「またぁ~照れることないってぇっ!!」
「そうそう!!だって前園さんも文化祭来るんでしょ?!前園さんと湊君カップルに負けたくないじゃない!?」
「聞いたよ!?昨日だって他校なのにでしゃばって手伝いに来たって話ぃー!マジ無神経!」
「安心して!!私達は反・湊前園だから!!」

「あぁ??」
何がでしゃばりで何が無神経だがさっぱり意味の分からない本人は首を傾げる。


「・・・白石、お前マジで早いとこ誤解解いとかねーと後で知らないよ・・。」
前原と矢野は一年達の爆走妄想にひきつりながら忠告した。